肥料や燃料油の高騰等により、京都の荒茶製造における費用も上昇。今後さらに厳しい状況になる見込み

茶園の画像

「公益社団法人 京都府茶業会議所」「JA全農京都茶業市場課」発表の「荒茶製造における費用高騰調べ(令和2年と4年の比較)」によると、肥料・燃料油(重油)の高騰などにより、令和4年のお茶の栽培・荒茶製造にかかるコストに上昇が見られたという事です。
※荒茶1kgの製造コストを指標として比較

製造コストは約25%上昇し(令和2年比/各費用の合計額で比較)、さらに今後人件費・運搬費・耐久資材費の上昇も見込まれるとのこと。

具体的には、荒茶1kgを製造するのに必要な肥料(施肥)は玉露で約816円、かぶせ茶・煎茶・てん茶で約410~480円上昇。

さらに燃料費においては、荒茶製造に影響の大きい重油価格が約57%上昇したため、もみ茶で約60円、てん茶で約190円もの上昇(ともに荒茶1kgの製造コスト)が見られ、また(荒茶製造に占める割合は低いものの)ガスの費用も約40%上昇したということです。

そして農薬にかかるコストについては、現在のところは増額が見られないものの、円安・物流・包装資材のコスト上昇に伴う値上げが今後予想されるということです。

令和4年は全国的、また世界的に見ても様々な点において厳しい年になったと思いますが、京都の茶業界も例外ではなく、今後はさらに状況が厳しくなる見込みのようです。