2021年、国連食料システムサミットが初開催予定。日本は「アジアモンスーン地域」としての立場示す

2021年9月、ニューヨークで国連主催の「国連食料システムサミット(Food Systems Summit)」が開催予定です。また、それに先立ち2021年7月にローマでプレサミットが行われる予定です。

このサミットは食料システムの持続性確保に向けた各国ハイレベルによる初めての国際会議です。議題は次の5つとなっています。

  1. 質(栄養)・量(供給)両面にわたる食料安全保障:食料の安定供給・安全保障の確立
  2. 食料消費の持続可能性:食育、健康的な食事、食品ロス削減、地産地消
  3. 環境に調和した農林水産業の推進:農林水産業が環境に及ぼす影響への対処(デジタル化含む)
  4. 農山漁村地域の収入確保:女性や若者を対象とした農山漁村での雇用創出と生計の安定
  5. 食料システムの強靭化:新型コロナを踏まえた食料サプライチェーンの強靭化

各国は持続可能な食料システム実現のためのコミットメントを提出する必要があり、政府だけでなく生産者、企業、消費者などを巻き込んだ取り組みとなっています。

サミット当日は各国首脳、閣僚、国際機関の長に加え、市民社会、民間企業などからの幅広いステークホルダー(関係者)の出席が想定されています。

日本の農林水産省では「みどりの食料システム戦略」などの取り組みを積極的に発信し、アジアモンスーン地域の新しく持続的な食料システムを提唱し、国際的な議論に積極的に参画する予定となっています。