突然ですが、丁稚羊羹(でっちようかん)について知っていますか?
「名前を聞いた事がある」という人は多いと思いますが、実際に「食べた事がある!」「どんなお菓子か説明できる!」という人は案外少ないかもしれません。
そこで今回、丁稚羊羹発祥の「和た与」さん(滋賀県近江八幡市玉木町)に行ってきました!
しばらく車を走らせて…近江八幡に到着!自然や歴史文化が残る素敵なまちです。
「和た与」さんはそんな町並みの中にある、落ち着いた雰囲気のお店です。
創業1863年。砂糖問屋の「綿伍」に奉公していた小川与惣松が、その暖簾分けとして開いたお店です。
丁稚羊羹は竹の皮で包んであって、見た目からして風流です。なんだか歴史を感じませんか?
包みを開くと羊羹に竹の皮の模様がついていました。
食べてみると、竹の香りがしっかりと付いて上品な風味。
それもそのはず、羊羹の材料を練り合わせたものを竹皮で包んで蒸し上げてあるんです。
十勝産小豆のこし餡を使用し、つなぎには小麦粉が用いられています。
素朴でありながら、あっさりとしてどこか爽やかさを感じる雅な味わいでした。
さてさて、「丁稚羊羹」の名前の由来については、実は色んな説があります。
たとえば…
- 安価なものだったので、近江八幡から大阪や関東などへ奉公に行った「丁稚」でも実家へ帰郷する際に購入できたから
- 「丁稚」が帰省した際に作った羊羹を奉公先に持ち帰ったところ、喜ばれたから
- 菓子屋用語でこね合わせることを「でっちる」と言い、餡と小麦粉を練り合わせる事から
そんな丁稚羊羹。滋賀県の特産品として有名で、「滋賀の食文化財」にも選択されています。