減塩のコツ ~しょうゆの上手な使い方~【コラム/京都文教短期大学 田中教授】

しょうゆは日本の食卓に欠かせない調味料ですが、同時に日本人の食塩摂取量の2割を占め、最大の摂取源となっています。食塩の含有量は小さじ1杯で1グラムです。ポン酢やウスターソースの2倍、トマトケチャップの5倍の塩分を含んでいます。しょうゆは、発酵で生み出された甘味、酸味、うま味などの成分を多く含み、そのまろやかな味わいによって塩辛さを感じにくくなっているため、使いすぎないよう注意が必要です。

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みなさんは、食卓でしょうゆを「かける」ことが多いと思いますが、「つける」ようにすることをお勧めします。「つける」ようにすると、「かける」よりも食塩の摂取量を半分以下に減らせます。さらにお勧めは「スプレー」の利用です。「つける」より少量のしょうゆで、食材の表面全体に広がるため、味を感じやすくなります。また、しょうゆの豊かな香りが立ち、おいしさが引き立ちます。市販の標準的なスプレーで、5回プッシュしても食塩量は0.1グラムと、大幅に減塩できます。一度試されてはいかがでしょうか。

田中惠子 教授・博士(薬学)/京都文教短期大学 食物栄養学科