1分で分かる!麹(こうじ)の歴史

1分で分かる麹(こうじ)の歴史、レッツ・スタート!

 

醤油、味噌、酢、みりん、酒、漬物などをつくる際に用いられる麹は、日本人の食文化には欠かせないものとなっています。

起源は紀元前の中国にあり、日本へは弥生時代に稲作と共に伝わり、古墳時代には酒作りが行われていたと考えられています。

ちなみに「こうじ」には2種類の漢字表記があります。「麹」は中国から伝来した漢字で、「糀」は日本で作られた和製漢字です。日本の「こうじ」を語る際には、現在はほとんど区別せずに使用されています。

麹の画像

飛鳥時代~奈良時代には稲作の技術が上がるにつれて酒づくりの技術も向上し、酒の生産量が増えました。

室町時代には種麹づくりの基礎が出来上がり、種麹の販売も始まります。

江戸時代には夏バテ防止に甘酒が好んで飲まれました。まちには甘酒を売り歩く甘酒屋の姿が見られ、「甘酒」が夏の季語になるほど人々に親しまれていました。

やがて「麹衆」と呼ばれる者たちが現れ、麹の製造を独占しました。一般販売は行われていたものの、種麹は秘蔵とされ、一時的に彼らだけの物となりました。

明治時代には、また種麹の一般製造・販売が可能になりました。東京では「甘い~、あまい~、甘酒~」などの掛け声とともに甘酒が売られていて、特に子供から人気があったようです。

平成の時代には日本醸造学会の認定によって麹菌が「国菌」となったり(2006年)、塩麹ブームや甘酒ブームが起きたりと、再び麹に注目が集まりました。

令和の今もなお、健康志向の女性を中心に、麹などを用いた発酵食品や発酵飲料が人気を呼んでいます。