茶農家で受け継がれる「こも編み」 新芽を覆って美味しい碾茶に【京都府城陽市】

茶農家の古川與志次さん宅(京都府城陽市奈島)で「こも編み」の作業が行われています。

茶畑をこもで覆う事で霜や直射日光から守り、伸びすぎを防ぎ、葉の色が綺麗になるとのこと。こうして栽培された碾茶は渋みが抑えられ、香りが良くなるそうです。

「こも編み」は前年度までは古川美子さん(93)が担っておられましたが、今年度からは正子さんへ代替わり。5~6本の稲わらを手際よくねじって編みこんでおられました。「こも編み」の画像

稲わらの擦れるシュッシュという音、おもりが木台にコンコンと当たる音が耳に心地よく、見ていてどこか懐かしい気持ちに。この木のおもりは「つちのこ」、台は「こやしまた」と呼ばれています。

長い稲わらは最近手に入りにくくなっているそうで、ご自身の田んぼで栽培されているもち米の稲わらを使用されています。もち米の稲わらは柔らかく扱いやすいそうです。

古川さんの茶畑では約450~500枚のこもを使用し、毎年150枚ほどを新しい物に交換されています。1日に2~2.5枚ほどのこもを作ることができ、今年1月上旬から作り始めて4月中旬頃に覆う予定。こもを使うと葉の硬化を防止でき、6月初旬頃でもやわらかい葉がとれるそうです。

(こちらの記事は同日ALCOで紹介したものです。)