鬼の恋心が描かれた狂言の演目「節分」

今日は節分ですね!

「鬼は~そと~!」「福は~うち~!」

そんな声が聞こえてきそうですが、そんな節分の豆まきは狂言の演目にもなっているのをご存知でしょうか?

それが「和泉流狂言大成」第3巻の「節分」です。

けっこう面白い内容なので、今回はこちらのストーリーをご紹介しますね!

ある日、島から鬼が日本にやって来ます。

鬼と言えば怖いイメージがありますが、こちらの鬼は留守番をしていた女の人に心を奪われてしまいます。

何とかしてこの女性に気に入られたい!その一心で小歌をうたう鬼。

ですが、なかなか振り向いてもらえません。必死のアプローチも実らず、とうとう鬼は泣き出してしまいます。

そこへ追い打ちをかけるように、女性は鬼をだますつもりで「宝物を出せ」と言うのです。

宝物を手にした女性は、鬼を受け入れるどころか「福は内、鬼は外」と鬼を追い払ってしまいます。

人間の様な心を持った鬼と、鬼の様な心を持った人間。そのギャップが滑稽さを生んでいます。

ちょっぴり切なくて、とってもおかしな物語。

今日はそんな鬼の恋心に思いを馳せながら、豆をまいたり食べたりしてみてはいかがでしょうか?