1分で分かる豆腐の歴史、レッツ・スタート!
豆腐の起源には諸説ありますが、紀元前の中国が発祥で、日本へは奈良時代、遣唐使によってもたらされた、などと言われています。
伝来当時の日本では僧侶を中心に食されていましたが、やがて精進料理とともに貴族や武士の間にも広まっていきます。
そして室町時代には全国に広まり、庶民も口に出来るようになりました。この頃は主に奈良で作られていて、奈良の豆腐を京都のまちで売る豆腐売りの姿が見られました。夏の炎天下で運ぶとすぐにいたんでしまう為、豆腐売りは冬の風物詩となっていたようです。
このように豆腐を食べる文化が広まっていたとは言え、江戸初期頃までは、庶民にとっては盆や正月など特別な日の食べ物でした。贅沢品であるとして、農民による製造が禁止された時期もあります。
江戸中期には100種の豆腐のレシピを載せた『豆腐百珍』がブームとなりました。豆腐を細かく刻んで酢につけておむすびのように握ったり、棒のまわりに塗り付けてちくわの形状に調理したり、ところてんの様に押し出して茶碗蒸しに入れたりと、ユニークなレシピが人々を楽しませました。
そして現代では、ベジタリアンや健康志向の人々を中心に海外でも日本食が話題を呼び、豆腐も注目食材の一つとなっています。アメリカでは1975年に豆腐のレシピを数多く掲載した『ザ・ブック・オブ・トーフ』がベストセラーとなり、『豆腐百珍』さながらのブームを巻き起こしました。