1分で分かるワカメの歴史、レッツ・スタート!
日本では、ワカメははるか昔から食べられてきました。
亀ヶ岡遺跡(青森県)では縄文土器と一緒に発見されています。
また、飛鳥時代の頃には大宝律令で税の一つと定められていました。
旧暦の正月頃から芽を出し茂っていくワカメは縁起の良い物として、少なくとも奈良時代までにはワカメを使った神事が執り行われるようになっていました。(元日を迎えるとともに雅楽を奏で、豊年神楽を舞い、たいまつに火を灯して海でワカメを取り神前に供えるというものです。)
さらに、奈良時代の万葉集には海藻についてのうたが数多くのっていたり、平安時代にはワカメの佃煮やおひたしなどが食べられていたりと、古くから日本人との結びつきが強い食材である事がうかがえます。
そして、室町時代には茶懐石料理に用いられるようになり、さらに江戸時代には火であぶる、汁物に入れるなど料理の幅がどんどん広がっていきます。
昭和の時代には大槻洋四郎氏の功績により、養殖が盛んになりました。
大槻氏は大学でワカメとコンブの乾燥保存法を研究した後、中国に渡り水産試験場で勤務する中で乾燥刺激法を編み出し、帰国後もさらに研究を重ね、1955年に日本でのワカメの養殖方法を確立しました。
大槻氏はこの方法で特許を取得しましたが、漁民が豊かになってほしいという願いから手放します。
その結果、各地で養殖が盛んになりワカメの生産量が格段に上がって、湯通ししないワカメなど新たな商品も生まれました。
現在では国産ワカメのほとんどが養殖ものになり、身近な食材として親しまれています。