食欲の秋、多くの食材が旬を迎えます。 なかでも、減塩に効果的な食材としてきのこがおすすめです。低カロリーながらうま味を豊富に含むため、塩分を控えても満足感のある 味わいが得られます。とくに、しめじやまいたけ、しいたけなど、複数のきのこを組み合 わせると効果的です。きのこは種類ごとに、グアニル酸やグルタミン酸といったうま味成 分の含有量が異なり、組み合わせて使うことで、うま味の相乗効果が引き出せるのです。さらに、干したり冷凍したりすると、うま味が増すことも知られています。冷凍保存すれ ば、必要な時にすぐ使える便利さも魅力です。
炒め物や煮物では、きのこから出る水分に含まれるうま味を逃さない工夫をしましょう 。たとえば、片栗粉でとろみをつけることで、うま味が食材に絡み、薄味でも美味しく仕 上がります。また、きのこに多く含まれる食物繊維やカリウムには、塩分を身体の外へ排出する効果も期待できます。毎日の食卓に、きのこを取り入れてヘルシー減塩を楽しみま せんか?
田中惠子 教授・博士(薬学)/京都文教短期大学
※HEALATHOの減塩事業は、京都文教短期大学様との協働事業です。